「ゴッドサイダー」連載の裏側、巻来功士「連載終了!少年ジャンプ黄金期の舞台裏」

連載終了!  少年ジャンプ黄金期の舞台裏

1980年代後半の「少年ジャンプ」は子供だった僕にとって生活の中心でした。
「ドラゴンボール」「キン肉マン」「聖闘士星矢」「魁!!男塾」などなど夢中になって読みまくり。
そんな名作の影で異質な輝きを放っていたのが「ゴッドサイダー」。神と悪魔の戦いを描き、少年漫画にしてはエログロな描写が強烈で印象に残ってます。

ゴッドサイダー 1巻

ゴッドサイダー 1巻

この「ゴッドサイダー」の作者・巻来功士の漫画家半生を描いたのが「連載終了!少年ジャンプ黄金期の舞台裏」。これがもう激烈おもしろくて一気読み。

同じ大学に北条司という天才がいることを知り、上京してプロ漫画家を目指す青年・巻来功士。

いきなり話がずれますが、途中、コロコロコミックの編集部に行き、のむらしんぼと出逢う場面があります。
のむらしんぼの自伝「コロコロ創刊伝説」と内容がクロスしていたのでグッときました。

コロコロ創刊伝説 1 (てんとう虫コミックススペシャル)

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なんとか「少年ジャンプ」でデビューするも、少年誌っぽくない独特な作風が受けず迷走しまくり。
そのような状況でやっと掴んだ連載が「ゴッドサイダー」。
常に「打ち切り」に怯えながら、そして担当編集者がどんどん入れ替わって不安になりながら、独自色を出して1年以上続く連載になります。
「バクマン」で描かれるジャンプ連載陣の競争の500倍キツイ状況で、楽しく子供が漫画を読んでいた裏側ではこんなドラマがあったのかと興奮。

ライバルは荒木飛呂彦

そして筆者のライバルとして荒木飛呂彦が登場します。
今では「ジョジョ」シリーズを描き続ける大作家ですが、1980年代後半の荒木飛呂彦は「魔少年ビーティー」「バオー来訪者」が打ち切られたばかりの「その他大勢の漫画家」。
新連載「ジョジョの奇妙な冒険」もホラーっぽい雰囲気で、ジャンプの掲載位置も後半のいつ終わっても不思議じゃない感じでした。
「ジョジョの奇妙な冒険」第1部と「ゴッドサイダー」はあらゆる面でポジションが似ていた、というのは今から振り返ってみると納得です。

結局、「ゴッドサイダー」は「ジョジョ」との競争に敗れて打ち切りに。ガクッ。
基本的に最初から最後まで暗い展開ばかりなのですが、筆者のキャラクターが良くも悪くも「冷めて」いるのに「ポジティブ」なのでジメジメ悲しい感じがないのが救いでしょうか。当時の少年だった大人は必読の一冊です。

連載終了!  少年ジャンプ黄金期の舞台裏

連載終了! 少年ジャンプ黄金期の舞台裏

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