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髭男爵の笑顔に隠された闇 / 山田ルイ16世「ヒキコモリ漂流記」

ヒキコモリ漂流記

前々から読みたくてKindleのセールを狙っていたら、なんと読み放題サービスのKindle Unlimitedにあってビックリ。 Kindle版でも1,100円する本なので、これ1冊で元が取れてしまった。

人生の序盤に絶頂期が来て産まれた独特な人生観

勉強もスポーツもトップ、名門私立中学に入学した「神童」が、とあるきっかけで引きこもりに。 20歳まで何もせず引きこもりまくった末に大検取得して大学入学したが、それと同時に家族が崩壊。 お金も友達も何もない状況で芸人を志し、「髭男爵」になるまでの自伝。

この本を読むまで山田ルイ16世のことを 髭男爵の髭の人、 「ルネッサ~ンス」って言う人、 ニコニコ笑顔の明るい人、 くらいにしか思っていなかったのでその過去に衝撃を受けまくり。

人生の序盤に絶頂期が来たので残りの人生が「おまけ」になってしまい、そこに神童だった過去からくるプライドの高さが混ざり、独特な人生観が作り上げられていく。 その過程がとても他人事とは思えず感情移入が止まらなかった。 あまりにおもしろすぎて一気読み。こんなに闇が深い人だったとは。

芸能人なのに冷めた視点

山田ルイ16世がウェブで発表しているコラムが好きだ。

ブレイク時の最高月収を聞かれるテレビ番組に出演したときの気持ちを

「当時の最高月収は・・・・○○万円です!!」 発表すると、居並ぶ“一発屋ではない”、つまりその番組の“レギュラー”の出演者が、 「え―――――――――!!!」と、驚愕の声をあげる。
あくまで僕の勝手な憶測に過ぎないが、そういう人達の方が、むしろ、当時の我々の“最高”などより“もっと”、そして、“ずっと”、さらには“今まさに”、そしておそらくは“これから先も”、何年にも渡って稼ぐはずである。 「え―――!!!」はこちらの台詞なのだ。

髭男爵が語る「一発屋」の立ち位置「最高月収ネタ」「明日いける?」

と語ったり、「髭男爵消えた」や「おもしろくない」とSNSでつぶやく人達に対し、

「はたして君達は、我々に向ける、その“根拠、実績のない上から目線”を、自分自身の人生に向ける勇気があるのか?」と。

髭男爵「一発屋」のプライド SNSに心ざわめき、今日も地方営業へ

と問いかけたり、芸能人なのに非常に冷めている理由がこの本を読んでよく分かった。(一発屋という人気の上下を経験したのもあるだろうけど)

筆者が若い頃の自分に対しての距離感がほどよく、完全にツッコミになっているので最初から最後まで笑いに溢れているので悲しい感じが全くしないのも素敵。 非常の文才がある人だと思うので、今後も出版やコラムなどがあれば必ずチェックしたいと思う。

ヒキコモリ漂流記

ヒキコモリ漂流記

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